儲からないと噂の台を打ってみた 業界人の言う事の裏がお客様には正しい
お店の責任者が口を揃えて言う時がある
「あの台は儲からない」
即ちお客様に有利な台ということだ
=私にもチャンスがあるということ
この脳内変換は典型的なパチンコ打ちである
今まで「儲からない」と聞いて何度返り討ちにあったことか
確率は収束し結局は大概スペック通り
1日2日単位では確率が暴れるのが普通
ほぼ下へ暴れるのを掴み負け散らかして責任者に文句を言う
「何が甘いだ!お前は信用出来ん!」
そんな取締役
毎度パチンコ接待の残業である
先日なんか最悪であった
「また割も取れない儲からない台があるらしいぞ」
「ちょっと打ちに行ってみよう」
パチンコ接待の始まり
普段なら私は5スロコーナーへ逃げ込むのだがその日は違った
今回の儲からない台はパチンコだ
よりによって4パチにしかない
「ここを打て。お前はこっちで俺はこれ。」
私に選択肢は無いらしい
4パチなんて何年ぶりだ?
AKBが最初期に出た以来じゃないか?
5スロ時々20スロ稀に1パチな私は4パチは打たない
トイレ休憩に行けるくらい当らないくせにやたらと長いリーチとトイレ休憩すらさせて貰らえない確変中が嫌いだから
「嫌です!4パチなんて打ちたくないです!」
なんて言える訳もなく財布にあるお金を全て使う覚悟で座る
38歳なのに7千円しか入ってないけど
嫁に何て言い訳しようかなぁと考えてる矢先
手が震えだす3千円目でちゃっちい役物が派手に動き、訳が分からぬまま当たる
入れ替えで毎回見ているとはいえ全ての台の演出を知ってる訳ではなく何の演出が熱いのかさえ分からない
ただ思う事は
「液晶パネルの無駄遣いしすぎ。液晶パネルを無駄に沢山つけるから無駄に値段が高いんだ。バカチンめ。」
先に当てられたのに取締役はドヤ顔である
「どうだ?店が儲からないだろ?」
「俺も今からだ!」
初当りが軽かっただけでドヤ顔されても正直困る
だがそれ以降、取締役はドヤ顔どころか笑顔すら無かった
私は「空気を読め!!!このクソ台め!!!!!」と心の中で叫んだ
順調に連チャンしていく私の台を後目にただひたすらに千円札が吸い込まれていく取締役の隣は正直生きた心地はしなかった
時間にして1時間弱
出続ける私と
吸い込まれ続ける取締役
その間、取締役は私の方を向く事は一切なくボタンを強打していた
この後、残業という名の送り届けが怖くて仕方無かった
連チャンが終わると同時に取締役は「帰るぞ」と一言
私は勇気を振り絞って一言だけ言う
「こんなに出たのパチンコ人生で初めてです!取締役のお蔭です!ありがとうございます!」
「・・・・・だろ?儲からないだろ?俺の言う事聞いとけば間違い無いぞ!」
パチンコ接待の残業中「俺が選んだ台でお前が出た!」と恩を売られたので
「飲み接待頑張ります!」とだけ答えた
勇気を振り絞った一言と次回の飲み接待のグレードアップの約束で私は仕事を失う事なくアルバイトをしている
そんな儲からない台の一撃
業界人らしく専門用語を散りばめた事を反省
近々用語語録作成しておきます